ピックアップ企業紹介 ブライトン・コンサルティング株式会社

ブライトン・コンサルティング株式会社
代表取締役 前川 明海さん

人々が自分で気づいていない能力
市民権を与えることがミッションです!

ご経歴を拝見すると、独立前はソフトバンクでエンジニアとして働かれていたのですね。

はい。元々は日本テレコムの社員だったのですが、会社がソフトバンクに買収され、その後は2017年12月に退職するまで、ネットワーク関連のエンジニアとしてソフトバンクで働いていました。

エンジニアとしてキャリアを積まれた方が、人材・組織開発を行う事業を立ち上げ、独立した経緯を伺ってもよろしいですか?

ソフトバンクには「役職バトンタッチ制度」がありまして、一定の年齢に到達すると、役職を後進に譲らなければなりません。そして、自分で今後の進む道を決めなければならないのです。新しい技術、サービスがどんどん入ってくる会社ですが、その中にとどまろうと思えば、自分でその技術を学ぶしかありません。選択肢としては現状の場所で頑張るのか、同じ会社の違う部署に行くのか、グループ内で起業するのか、それとも外に出て起業するのか。私自身はこのままではいずれ厳しくなることは分かっていましたし、45歳くらいのときには、すでに独立するイメージを持っていました。

最初から人材・組織開発を行う会社を立ち上げようと思ったのですか?

いえ、色々と模索する時期がありました。外部の勉強会にも参加したのですが、その中で強く興味をひかれたのが“研修”に関する勉強会です。私自身、チームの部下の能力をどうしたら引き出せるのか、とても興味がありまして、こうしたことを、もっと体系的に学びたい、想いを形にしたいと思っていたときに、出会ったのが「レゴ®シリアスプレイ®」だったのです。まずはファシリテータ(研修の進行役)としての資格を取り、社内で私が講師として研修を行うために、副業申請を行うところからスタートしました。同時に将来的な独立を宣言したのです。

レゴ®ブロックを使っての研修というのが、なかなかイメージしづらいのですが、もう少し具体的にご説明いただいてもよろしいでしょうか?

研修の参加者が1つのテーブルに4~6人いまして、ファシリテータが共通のテーマを出します。参加者はそのテーマを意識して、レゴ®ブロックで作品を作ります。時間がきたら、それぞれの作品を基に想いを語っていただきます。参加者それぞれが作品を通して内観を語り、他のメンバーは作品を観察しつつ、物語を聴き、質問を行います。その過程で、多くの気づきを得ることができるのです。

ご自身も初めて「レゴ®シリアスプレイ®」を体験したときには、多くの気づきがあったのでしょうか?

ええ、自分がそんなことを考えていたんだと、本当に驚きました。みなさん、ファシリテータの質問に答えているうちに、自分の本当の気持ちに気づいたり、想いの根底にあるものがなんなのか、自分にとって一番大事なものがなんであるのか、気づかれる方がとても多いと感じます。

参加者が内観を語るとありますが、具体例をあげてご説明いただくことは可能ですか?

例えばですね、「自分がこれまでに一番活躍した場面、評価された出来事をブロックで作ってください」とファシリテータからテーマが出されたとします。表彰を受けた場面をイメージして作られたブロックに水色が使われているのを見て、他の参加者がその意味を問います。答えは「冷静さのイメージです」。続いて、「その下にある赤いブロックはなんですか?」という問い。これに対しては、「強い想い、熱い想いですかね」。こんなやり取りの中で、回答者は自分の中の熱い想いを、冷静に表現する、それを仕事に落とし込んでいく、それが自分の強みなんだと気づいたりするわけです。

なるほど。他人に指摘されるのではなく、自分で気づくからこそ、驚きも大きいのですね。この「レゴ®シリアスプレイ®」に関しては自分自身の気づきがポイントのようですが、上司の方が人材活用に利用できるものなどはあるのですか?

企業や上司の方などと相互に活用できるものに、弊社独自の「ビノベーションレポート」があります。Bennovation(ビノベーション)はBehavior+Innovationから作った造語ですが、組織のイノベーションは、そこに属する人の行動変革にかかっています。
私たちは行動変革をうながし、行動変革基準の人材開発、組織開発を「ビノベーション」と名づけました。もう少し簡単に説明しますと、組織としては社員に取って欲しい行動があるわけで、それがその人の評価につながります。組織の願う行動を取っているつもりでも、他者から見ればそのように見えない人もいます。その人のモチベーションやストレスなどを、共通認識として数値としてデータで確認できるようにする。それが「ビノベーションレポート」です。

前川さんがブライトン・コンサルティングを立ち上げ、目指していることはなんでしょう?

時代の変化に対してどう生き残っていくのか、自分事としてソフトバンクで経験しました。結局、変化に対して自分も変化していかないと、その位置をホバリングできないわけです。自分のいる座標を正確に知らないと、間違ったところに飛んで行ったり、せっかくの努力が無駄になって使えない人材になってしまったりします。ブライトン・コンサルティングでは、想いと行動の偏りを見える化してあげることで、周囲の人たちと相互理解できるように、そして、変化に強い組織づくりに貢献したいと考えています。

今後の会社の成長には、新たな人材の確保も必要になってくるかと思いますが、どのような方を求めていますか?

将来的に必要になると考えているのは、営業職と事業企画職です。営業職は「ビノベーションレポート」をあつかう代理店のネットワークを広げたり、企業様への研修の提案を行っていただきます。また、今は企業を対象にしている「ビノベーションレポート」ですが、将来的にはwebを活用して、BtoCのサービス提供を考えています。アイデアとしては中学受験の親子の特性を見たり、ご夫婦の特性を数値化するなどがあるのですが、事業企画職の方にはアイデアを形にする働きを期待しています。

将来的に、事業を通して社会に貢献したいことなどありますか?

私たちのサイトを見ていただくと、「全ての能力に市民権を 組織づくりに民主化を」と大きな文字で書かれています。人には自分で気づかない能力があると考えていまして、ブライトン・コンサルティングが関わることで、それを使えるようにする手助けをしてあげたいのです。その能力に市民権を与えましょうということですね。そうした特性をお互いに知ることで、なんのためにこの役割を与えられているのか、民主化というのは他者にその説明ができるということなんです。それができると、同じような組み合わせで、同じような成果をあげる組織ができます。再現性がある組織づくりですね。これを実現できる社会にしたいですね。

事務所にコワーキングスペースのfabbit大手町を利用されています。ここを利用される理由は?

一番はアクセスの良さですね。とにかく、どこに行くのも便利です。それに、セミナーなどの集客にも非常に魅力的なロケーションだと思います。

fabbitでは経営勉強セミナー、交流会イベント、ベンチャーキャピタル、投資家との個別相談会など、さまざまなスタートアップ支援を行っています。こうした取り組みは評価できますか?

非常に刺激を受けています。それに、fabbitさんに無理を言って、「新しいスポーツビジネスの手法」というパネルディスカッションに登壇させてもらったこともあるんです。とても反応が良かったですし、名刺交換でもみなさんに並んでいただきました。実は入居企業の1社と、業務提携をしようという話も進んでいまして、成長の期待できる企業ばかりですし、非常に魅力的な環境だと思います。

最後に、起業を目指している方、起業したばかりの方に、起業の先輩としてメッセージをいただけないでしょうか?

若い方の起業は勢いがありますが、私は50歳での起業でして、ミドル、シニアの起業も楽しいですよとお伝えしたいですね。これまで培ってきた強みを生かして、もっともっと同世代の人たちに起業にチャレンジして欲しい。ぜひ一緒に頑張りましょう!