ピックアップ企業紹介 ZEROBILLBANK JAPAN株式会社

ZEROBILLBANK JAPAN株式会社
代表取締役CEO 堀口 純一さん

大企業を役者に見立ててキャスティング。
企業間データ連携で驚きを生み出す会社です。

まずは、御社の事業内容についてご説明いただけますか?

ZEROBILLBANK(ゼロビルバンク)は、ブロックチェーンとスマートコントラクトを軸に、大企業さま同士をつなぎ合わせるような基盤を提供している会社です。ZEROBILLBANK(ゼロビルバンク)には「BORDERABLE THEATER」というミッションがありまして、これは造語ですが、WearableやPortableと同じ発想で、WEARをABLEして別の価値を付加するように、BORDERをABLEして、境界線を再定義するような会社でありたいと思っています。

大企業同士の境界線を崩して、再定義するということですか?

IoT技術の進化でIoTデバイスが世の中にどんどん広がってくると、パーソナルデータであったりヘルスケアデータであったり、自然とさまざまなデータが集まってくることになります。従来であれば1つの会社でこのデータを集計して、色々な組み合わせを考え、それをユーザーにサービス提供していたわけです。ところが、オープンイノベーションが広がりつつある今はそうではなくて、自動運転でトヨタさん、ソフトバンクさんを始め、数百の企業が集結するような取り組みが主軸になってきていますから、企業の境界線は崩れつつあることは確かです。ただし、それぞれの企業が持つデータの連携は非常に難しくて、その連携のための仕組みを作るという役割を期待されているのがZEROBILLBANK(ゼロビルバンク)だと思っています。

大企業同士のデータ連携に使われるのがブロックチェーンの技術ですね。

その通りです。大企業さまがすでに持っているデータを、分散型でそのまま維持しながらも、複数社でシェアできる特性がブロックチェーンにはあります。「BORDERABLE THEATER」というミッションには、そうした想いが込められています。また、ミッションにはTHEATERという言葉も使われているのですが、劇場って役者と役者の組み合わせで演劇を行いますよね。来場された方がワクワクする場が劇場であるように、大企業さまを役者と見立てて、こういうデータを持っている大企業の役者と、別のこんなデータを持っている大企業の役者をキャスティングで組み合わせて、新しいものを生み出したいと思っているんです。

企業連携には本当にすごい可能性を感じますが、起業の当初から、こうした事業イメージはできていたのですか?

いえ、最初から現在の事業イメージがあったわけではありません。ZEROBILLBANK(ゼロビルバンク)という会社名には、「0円札(ZEROBILL)」を発行したいという想いが込められています。ブロックチェーンの技術が世の中に最も役立つことはなんだろうかと考えたとき、目に見えない社会貢献の評価に、貨幣的な価値と切り離した状態で可視化できる「0円札(ZEROBILL)」の発行が役に立つのではないかと思いました。事業を続ける中で試行錯誤があり、少しずつ企業間の連携という現在の事業にシフトしているという状況です。

コーポレートサイトで過去のプロジェクトを拝見すると、紹介されている企業さまがみな、「技術提供だけではなく、ビジネスモデルを考えるところまで協力してもらえるところが魅力」と高い評価をされています。これは御社のすごい強みですね。

そうですね。そうした評価をいただけることに関しては、弊社メンバーのノウハウの蓄積が大きいと思います。COOの安藤がもともと投資家でもあり、数多くのビジネスモデルを見て、投資判断を行ってきた経験を持っています。たとえばお客さまが新しい事業を作りたいとお話を持ってこられたときに、過去のケースから、成功しているのはこのモデルだなと判断ができるわけです。「Key Success Factor」がなんであるのかを、お客さまに説明できるのは大きいですね。そうしたメンバーのノウハウを、会社として技術で支え、IT出身の僕がどう実装して、座組を作っていくかという感じで、たしかに弊社の優位性であるかと思います。

企業間の連携では多くのご苦労があるかと思いますが、それでもこの事業に注力されてきました。こうした事業に取り組む魅力はなんでしょう?

大企業のお客さまに、「えっ!こんなこと本当にできるんですか?」と驚いていただけるような提案をしたいといつも思っているんです。僕の前職は日本IBMなんですが、企業の中にいると、常識の概念からなかなか抜け出すことができません。ところが、いったん外に飛び出すと、視界は大きく広がるんです。そのような提案ができたときのお客さまの驚き、喜びを見られることが嬉しいんですよ。

なるほど。お客さまへのご提案でも、色々と工夫をされているのですか?

ええ。提案書もありきたりのものではなくて、ZEROBILLBANK(ゼロビルバンク)では「未来新聞」というものを作っているんです。たとえば、Aというお客さま、Bというお客さま、Cというお客さまがいて、この3社がこの技術でこんなことを組み合わせたら、こんな世の中になりますよという未来のプレスリリースを書いて、提案書と一緒にお客さまに見ていただいています。現実的な2年後くらいを見据えての提案なので、お客さまも「すごいね」と驚かれるわけです。ご担当者さまの中にはすごい熱量を持たれた方もいて、我々もその熱量に負けないようにご提案をするのですが、そうしたケースでプロジェクトが一気に実現することもありますね。

堀口さんはIBMという大企業を飛び出して、イスラエルで起業を果たされています。当時、不安はなかったのですか?

いやいや、不安の塊でしたよ(笑)。ただ、IBMで働いた15年のうち、最後の3年はシンガポールでの海外赴任だったんです。この3年で英語で仕事をする自信がついたのは大きかったですね。シンガポールの職場には、さまざまな国の人たちが一緒に働いています。世界中の優秀な人材の中で、日本人の自分が3年生き残れた。仮に起業で失敗したとしても、“なんとかなるはず”という妙な自信はありましたね。それに、「ゼロイチ」を作るということでは、イスラエルほど進んだ土地はありませんから、日本に持ち帰れるものも多いだろうという冷静な判断もありました。

堀口さんは海外に出て大きな自信をつけられましたが、起業を目指す日本人の若い方には、どんどん海外に飛び出して欲しいとお考えですか?

そうですね。ただ、海外に出なくても、自分の特技を徹底的に磨くのもありかなとも思うんです。それも、とんがったものがいいですね。僕は日本酒を英語で教える資格を持っているんですが、こうした知識に外国の方は食いついてきますし、すごいリスペクトしてくれるんです。なにかとんがったものを持てれば、世界がぐんと広がると思いますよ。

今後の会社の成長には、新たな人材の確保も必要になってくるかと思いますが、どのような方を求めていますか?

募集職種は色々とありますが、とにかく大事なのは仕事を楽しめる人ですね。スタートアップって、結果が出なくて苦しいことも多いと思うんです。そんな山あり谷ありの毎日を、苦と思わずに楽しめるようなマインドを持った方がいいですね。それぞれの募集職種については、求人ページをご確認ください。

コワーキングスペースのfabbit大手町をオフィスにされています。ここを利用される理由は?

一番は立地ですね。お客さまに丸の内、大手町の会社が多く、アクセスの良さがなによりの魅力です。もちろん、東京駅のすぐそばですし、お客さまに来社いただくときも、洗練された格好の良いオフィスはいいですよ(笑)。

fabbitでは経営勉強セミナー、交流会イベント、ベンチャーキャピタル、投資家との個別相談会など、さまざまなスタートアップ支援を行っています。こうした取り組みは評価できますか?

参加者も熱心ですし、とてもいいと思いますね。僕も登壇させていただく機会があるのですが、反応もしっかりありますし、なにより、さまざまな企業と知り合う機会を得られることが、fabbitにオフィスを構える魅力だと思います。

最後に、起業を目指している方、起業したばかりの方に、起業の先輩としてメッセージをお願いします。

ようこそ、スタートアップの世界に(笑)。まず、バッターボックスに立ったことに対しては、貴方の勇気を褒め称えたいと思います。不安なことが多いと思いますし、自信があって上手くいっているときはいいのですが、上手くいかないときもきっとあるはずです。そんなときは、周囲のさまざまな人のアドバイスをもらってください。そこから道が開けることも多いはずです。諦めることなく、でも一人で抱えることなく、家族や仲間と一緒に上手く事業を進めてください。僕も頑張ります。一緒に頑張りましょう!